ハバナ 滞在
5泊6日でハバナに行ってきた。
ハバナといえばキューバの首都な訳だけれど、首都とは思えないくらい物資は足りていないようだった。
キューバは社会主義を世界で唯一成功させた国として有名なようだけれど、
現在のキューバは「富の平等」から「機会の平等」に移りつつあるって友達の
キューバ人が教えてくれた。
ジョエルという名の彼はスペイン二世で英語も堪能だった。
キューバの中にも貧富の差はあるようで、例えば彼のようなスペイン人出身の
国民はアフリカ系に比べて恵まれた方が多いということも教えてくれた。
キューバで社会主義が成功した理由には人種の多さも大きく関係しているらしく、
元々キューバには原住民(インディオ)が住んでいたらしいのだが、
スペイン人による侵略の際に大量に虐殺されたり持ち込まれた疫病によって
彼らの100%が亡くなってしまったらしい。
歯に衣を着せずにいうならば「絶滅」してしまった。
そんなわけでキューバにはアフリカから大量の奴隷が輸入されたらしい。
中南米の悲しい歴史である。
スペイン人は侵略を行った場所で自ら開拓などは行わず、原住民たちを使役して
多くの街を建設した。
そんな時にインディオが絶滅してしまったからアフリカから輸入したんだろう。
スペイン系とアフリカ系が共生していたらしく、黒人に対する差別があったらしい。
それらに対する鬱憤が溜まっていたアフリカ系キューバ人は、
「平等」を訴える社会主義をもちろん指示した。
革命の際には多くのアフリカ系キューバ人が武器を持ったそうだ。
導入はこのくらいにして、キューバの良さについて語っていきたい。
キューバの良さはなんといっても
物価が安い
ことだと思う。
キューバは基本的に物資が足りていないためご飯は質素。
の割には結構いける。
2年前にもキューバにはきたことがあったけれど、その時は1ミリもスペイン語が
話せなかったためにかなりお金がかかった。
キューバはスペイン語が話せると旅行費が半額以下になると思う。
ご飯以外にも、日本人には有名な「JoaquinaのCasa」なんかは
朝飯付き・洗濯無料で一泊10ドルと中南米の中でもかなりの安さを誇ってると思う。
そもそも社会主義の時点で経済はあまり強くないのだろう。
公園でバスケをしていたクソガキに話しかけられて
『一緒にバスケしようよ!』と言われ嫌々ながらに参加したのだが、
その際に『スマホもっといてあげるよ』と言われたので、僕は何も考えずに渡してしまったのだが、その際にスマホケースの裏に入れていた5ドルをパクられた。
気づいたのは空港に向かうバスの中だったので泣き寝入り。
なんならバスケの後に『飯代くれ』とまで言われたので、
その時にしっかりとチェックしておくべきだった。
キューバは子供相手でも油断できないなと思った。
本来純粋無垢である10~15歳の子供が観光客の財布からお金を取らないと
満足な生活を送れないのは本当に悲しい。
キューバにはこうした乞食(?)みたいな輩がたくさんいる。
「タバコどこに売ってる?」と聞いただけでチップを要求してくる外道とか、
子供を出しにして金をせびるクズもごまんといる。
そういう輩にお金を渡したところでなんの解決にもならない。
貧しい人々はお金の使い方を知らないのだから、10ドルあげようと20ドルあげようと
行き先は大抵酒やタバコだ。
キューバの喫煙率は非常に高いと思う。
世界でも有名な葉巻大国だから喫煙者が多いのは理解できるのだが、
友達でもなんでもないやつにも街でタバコを吸っていると
『一本くれよ』みたいな感じでせびってくる輩がざらにいる。
ちなみにタバコはキューバでは一箱30円程度から売っているのだが、
値段によってクオリティが変わる。
同じ銘柄であっても30円のものと80円のものがあり、もちろん高い方が
喉にも体にも優しい(ってチャリのおじちゃんが言ってた)
話を戻すと、そのような感じで彼らのイメージでは
観光客=金持ちとなる。つまり、街を歩いている観光客は全員がカモなわけだ。
毅然とした態度で「嫌なものは嫌」と言える人じゃないと
湯水のようにお金を使うことになってしまうから注意が必要だと思う。
とはいえ、3歳ぐらいの痩せこけた子供を抱いた女性に
『1ドルでいいからくれ』と言われると流石に揺らいでしまう。
ただ、もらえることに味をしめた母親はこういうことを繰り返してまともに働こうとしなくなってしまう(って友達に言われた)から、基本的にあげるべきではない。
かなりダークな面が多くなってしまったが、それでもキューバにはいいところがたくさんある。
前述したような物価の安さに加え、人の暖かさもかなり感じる。
矛盾しているようだけれど、基本的にノリがラテンなのだ。
「みんな友達」という考え方が根底にあるのだろう。
道を聞いてもみんなが親身になって教えてくれるし、バスに乗るタイミングで降りたいところを伝えると運転手がわざわざ大声で伝えてくれる。
僕は空港でリュックをロストしたのだが、その際にもホステルのオーナーが空港に電話して確認してくれたり、どういったプロセスを経ると出てくるのかなどを詳しく教えてくれた。
いろいろ足りていない国なのに人を助けることを美徳とするキューバ人は本当に素晴らしいと思う。
多くの人が一度は訪れるべき国だとも思うし、自信を持ってお勧めできる。